男性の性欲がなくなる原因とは〜20代で性欲がなくなることもある?〜
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このコラムのポイント
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20代男性でも性欲低下は珍しくない!主な原因はストレス・疲労・マンネリ化
性欲を高める方法には、筋トレ、睡眠確保、食生活改善、ストレス解消などがある
性欲低下は男性更年期障害の可能性があり、専門的な診断と治療が効果的
「まだ20代なのに性欲がないのは変?」
このように悩む男性は実は大勢いらっしゃいます。20代は体力もあり仕事や学校生活でもエネルギッシュに過ごしていることが多いため、性欲もあると思われている方が多いです。
しかし、20代でも性欲がなくなるきっかけは日常生活に多数潜んでいます。この記事では男性の性欲がなくなる原因や若年層でも性欲が減る理由、性欲を高める方法などについてお伝えします。
男性の性欲がなくなる原因とは
まずは男性の性欲がなくなる6つの原因について見ていきましょう。
加齢による男性ホルモンの分泌量低下
性欲の源は男性ホルモン「テストステロン」ですが、年齢とともにテストステロンの分泌量は減少してしまいます。一般的にテストステロンの分泌量は20〜30歳がピークといわれており、それ以降は徐々に低下していきます。テストステロンの低下に伴い性欲も減少していくのです。
ただし、テストステロンの分泌量には個人差があり、必ずしも20〜30歳がピークというわけではありません。特に不健康な生活を送っている人はテストステロンの分泌量が少ないといわれているため、若い年代でも性欲がなくなってしまう可能性は十分に考えられます。
ストレス
強いストレスを感じるとコルチゾールと呼ばれるホルモンが生成され、血管を収縮させてしまいます。血管が収縮すると陰茎の血流が悪くなりED(勃起不全)を引き起こすのです。
また、コルチゾールはテストステロンの分泌量を減少させるため、ストレスは血流低下とテストステロンの分泌量低下の2つの側面から性欲減退を引き起こすといわれています。
不安・抑うつなどの精神的な理由
不安を抱えている・抑うつ症状のある方は性欲が低下する傾向にあります。不安が大きいと常にそのことを考えてしまい、性的な快楽を求める精神的な余裕がなくなってしまうのです。
また、抑うつ状態になってしまうと、物事への興味関心が低下してしまいます。その結果、性欲も湧きづらくなるのです。
働きすぎによる疲労
日本人は働きすぎといわれていますが、疲労が蓄積すると一時的に性欲が減ってしまう場合があります。長時間労働や寝不足によってエネルギーが不足すると、性欲が湧きにくくなるのです。
また、過度な疲労が長期間続くとホルモンバランスが乱れ、自律神経にも影響を及ぼし、結果として性欲の低下にも繋がってしまいます。
マンネリ化
パートナーとの性生活がマンネリ化することで性欲が低下する場合があります。男性にはより多くの子孫を残すという本能が備わっているため、特定のパートナーがいない場合はテストステロンが向上します。
しかし、パートナーがいる場合はセックスアピールをする必要がなくなるため、テストステロンの分泌量が減少してしまうのです。
また、毎回同じような行為だと刺激に慣れてしまい、興奮しづらくなることもあります。マスターベーションはできてもパートナーとの行為はできないという場合は、マンネリ化が原因で性欲がなくなっているのかもしれません。
薬の副作用
服用している薬の種類によっては、性欲が減少してしまうケースもあります。性欲がなくなる可能性のある代表的な薬は下記の通りです。
- 前立腺がんの薬
- 前立腺肥大症の薬
- 中枢神経系作用薬(抗うつ薬、精神安定剤など)
- 降圧薬
AGA(男性型脱毛症)の治療にも前立腺肥大症の薬が使われているため、薄毛治療の副作用として性欲低下が起こる可能性があります。
特定の薬を服用してから性欲が減ったと感じるようになった方は医師に相談してください。服用方法を変えたり薬の種類を変えたりすることで症状が軽減される可能性があります。
20代男性で性欲がなくなるのは変?
性欲は一般的に年齢とともに徐々に減っていくことが多いですが、20代でなくなるのはおかしいのでしょうか。実は最近では20代なのに性欲が減り、人には言えず一人で悩んでいる男性が多いのです。
20代は性欲が強そうなイメージですが、なぜ性欲がなくなってしまうのでしょうか。考えられる原因についてお伝えします。
20代はストレス・疲労・マンネリ化が主な原因
性欲に関わる男性ホルモンのテストステロンは、加齢によって減少することがわかっています。しかし、ストレスや疲労によっても減少してしまうため、20代男性の場合は強いストレスや疲労によってテストステロンが減少していると考えられます。
また、パートナーとの性生活に飽きてしまい、マンネリ化しているのも性欲が湧かない大きな原因といえます。
20代男性は加齢が原因ではなく、ストレス・疲労によるテストステロンの分泌量低下、特定のパートナーとのセックスのマンネリ化が性欲低下の主な原因といえるでしょう。
時間の経過とともに解消することが多い
20代男性の性欲低下は一時的なものの可能性が高いです。そのため、時間が経過することで改善したり、適切に対処することで性欲が高まったりと、自然に回復することも多いでしょう。
20代で性欲がなくなってしまった方はあまり焦らず、少し様子を見ても良いかもしれません。また、明らかにストレスや疲れが溜まっている方は、ゆっくりと休む時間を作り、積極的にストレスを発散するよう心がけてみましょう。
20代の性欲低下は更年期障害が原因のことも
20代で性欲が落ちたと感じる方は、更年期障害が隠れているかもしれません。性欲低下だけでなく、なんとなく体がだるい、やる気が起きない、イライラするといった症状がある場合は更年期障害を疑いましょう。
更年期障害は女性の病気と思っている方が多いですが、実は男性にも起こります。また、若い人でも症状が現れる可能性があるのです。男性の更年期障害は女性と違って放置していても改善されないことが多いため、早めに治療を受けるようにしましょう。
性欲を高める6つの方法
一度なくなってしまった性欲を完全に元通りにするのは難しいかもしれませんが、運動や生活習慣の改善などでこれ以上低下するのを防ぐことは可能です。まずは簡単にできる性欲を高める6つの方法をお伝えします。
筋トレ
筋トレはテストステロンの分泌量を増やす働きがあるといわれています。そのため、筋トレをする習慣をつけることでテストステロンが増え、性欲アップに繋がります。
筋トレにはさまざまな種類がありますが、特にスクワットなどの下半身の筋トレはおすすめです。スクワットは下半身だけでなく幅広い筋肉を使うトレーニングのため、効率よく筋トレができます。
また、下半身の筋トレは筋肉量を増やすだけでなくED改善にも効果が期待できるため、性欲低下に悩む方に特におすすめの筋トレといえます。
睡眠時間の確保
睡眠不足によって疲労感が増し、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌量が増えます。
コルチゾールはホルモンバランスを乱すため、性欲が減少してしまうのです。
成人男性は1日6〜8時間を目安に睡眠時間を確保しましょう。また、寝る前はスマホを見ない、自分に合った枕を使用するなど、睡眠の質を高めることも重要です。
食生活の見直し
バランスの良い食事は健康的な体だけでなく性欲にも大きく影響します。まずはテストステロンの生成を助ける亜鉛を含む食材を積極的に取り入れましょう。牡蠣やレバーなどには亜鉛が多く含まれており、性欲を高める効果が期待できます。
また、ビタミンB群はエネルギー代謝を助けて全体的な活力を向上させるため、性欲アップにも繋がります。ビタミンB群は豚肉やナッツ類に多く含まれているため、毎日の食生活に取り入れるとよいでしょう。
ストレス解消
ストレスはテストステロンの分泌量に影響を及ぼします。そのため、日常生活の中でうまくストレスを解消することが大切です。家でゆっくりドラマを見たり、買い物をしたりと、自分にとってリラックスできる時間を作りましょう。
マンネリ回避
パートナーがいる方で性欲が減ってきたと悩んでいる方は、マンネリを回避する方法を考えてみましょう。例えば性行為をする場所を変えてみる、プレイを工夫してみるなど、できることはたくさんあります。
いきなり実践するのではなく、まずはパートナーと話し合い、お互いが納得できる方法でマンネリを回避できるよう試してみましょう。
クリニックに相談
男性の性欲低下は男性更年期障害の可能性があるとお伝えしました。男性更年期障害は20代でも発症することがあり、自力での改善は困難です。性欲が低下しただけでなく、やる気が起きなかったり集中力が低下したりといった他の症状も見られる場合は早めにクリニックに相談しましょう。
男性更年期障害はきちんと治療することで改善が見込まれます。
性欲低下の原因を調べる「男性力ドック」とは
<検査内容>
体組成計:身長・体重・体脂肪率・筋肉量・体水分量・BMI・腹囲・胸囲・首周り等
握力測定:筋力や運動機能を示すバロメーターとして測定
血液検査:男性ホルモン(テストステロン)を中心とした血液検査
超音波骨密度検査:かかとの骨による骨密度判定
PWV検査:血管年齢、動脈硬化度の検査
2D:4D検査:両掌のコピーを撮り、男性ホルモンとの関係性を診る
Dクリニックでは男性の性欲低下の原因を調べる「男性力ドック」をご用意しております。男性力ドックは、精神的・身体的・性的な側面から男性力を総合的に判断し、男性更年期障害の診断を行います。
あらゆる側面から検査を行うことで、なぜ性欲が低下しているのか、どうすれば改善が見込まれるのかなど、性欲低下の原因を突き止め適した治療をご提供することが可能です。
Dクリニックの更年期障害の治療方法
当院では男性更年期障害を3つの方法で治療していきます。
テストステロン補充療法
テストステロン補充療法は、テストステロンを注射や塗り薬で補う治療方法です。男性更年期障害やED(勃起不全)治療にも用いられます。当院では患者様の症状やご希望に合わせて「エナルモン注射(エナルモンデポー)」と「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」を使用して治療を行います。
<エナルモン注射(エナルモンデポー)>
エナルモン注射(エナルモンデポー)は副作用が少なく、多くの患者様に選ばれているホルモン注射です。3~4週間に1回の筋肉注射を繰り返し受けていただきます。
<テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)>
注射に比べてゆるやかに作用するのがテストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)です。塗布するだけのため手軽に使えるのが特徴といえます。
服薬療法
服薬療法では内服薬や漢方薬を処方します。症状が軽度〜中度の場合に使用されることが多く、患者様の症状に合わせて適した薬が処方されます。
- マイスリー:寝つきを良くする
- 補中益気湯エキス(ほちゅうえっきとう):疲れやすい体質を改善する
- クロミッド:テストステロンの分泌を促進する
- ノベルジン:亜鉛不足を解消する
当院では4種類の内服薬・漢方薬を用いて男性更年期障害の治療を行います。
ED治療
当院ではEDの治療も行っております。患者様のEDの原因やご希望に合わせた2種類の治療をご提供しておりますので、性行為に不安のある方はお気軽にご相談ください。
<ED治療機器(レノーヴァ)>
レノーヴァは衝撃波を陰茎に照射することで血管を新生する治療です。陰茎に新しい血管ができ、そこに血液が流れることで陰茎の血流が改善します。そうすることでEDの改善にも繋がるのです。
<ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)>
ED治療薬には勃起を持続させる効果があるため、中折れが心配な方や、勃起力が低下してきたとお悩みの人におすすめです。薬の種類によって効果が異なるため、ご希望に合わせて処方いたします。
20代男性の性欲減退はDクリニックまでご相談ください
20代で性欲が低下するのは決して珍しいことではありません。仕事やストレスなど、さまざまな原因が複雑に絡み合うことで性欲は低下してしまうのです。また、性欲低下には更年期障害が隠れていることがあり、イライラややる気の喪失などさまざまなトラブルを引き起こします。
当院には男性更年期外来があり、性欲低下をはじめとする更年期障害の治療を専門に行っております。更年期障害は性生活だけでなくQOL(生活の質)にも大きく影響するため、お悩みの方はお気軽にご相談ください。男性力ドックで原因を見極め、患者様に適した治療方法のご提案をさせていただきます。