男性ホルモンのバランスを整える方法とは〜更年期障害と男性ホルモンの関係について〜

このコラムのポイント

  • 男性ホルモンのバランスを整えるには、バランスの良い食事、適度な運動、質の高い睡眠、ストレス発散などが重要

  • 男性ホルモンのバランスを整えることで、性欲向上、記憶力・集中力改善、やる気向上、男性らしい体型維持、生活習慣病予防などのメリットがある

  • 男性ホルモンの減少は男性更年期障害の原因となり、専門的な治療(テストステロン補充療法、服薬療法、ED治療など)が効果的

男性ホルモンのバランスが乱れると、やる気が起きなかったり、身体がだるくなったり、性欲が減ったりとさまざまな症状が現れます。

男性の心と体の健康の維持には男性ホルモンが重要な役割を持っているのです。この記事では、乱れてしまった男性ホルモンのバランスを整える方法について詳しく解説いたします。

男性ホルモンのバランスを整える方法7選

男性ホルモンの分泌量は年齢とともに減少していきます。どうすれば男性ホルモンの分泌量減少を食い止められるのでしょうか。まずは7つの方法について見ていきましょう。

バランスの良い食事

ホルモンバランスを整えるためには心と身体を健康に保つことが重要です。食べる物は心身の健康に大きな影響を与えるため、バランスの良い食生活を心がけましょう。特に下記の食材を積極的に取り入れるようにしてください。

食品(含有成分) 効果
肉類
(たんぱく質)
テストステロンの分泌量を増やす
玉ねぎ・ニンニク
(含硫アミノ酸)
テストステロンの分泌量を増やす
ルイボスティー
(ミネラル)
ホルモンの分泌を促す

ニンニクや玉ねぎはたんぱく質と同時に摂取することでテストステロン増強作用が発揮されるため、ガーリックステーキや生姜焼きなどのメニューにするとよいでしょう。

適度な運動習慣

日頃から運動習慣のある人はテストステロン値が高い傾向があります。運動不足という方は、手軽に取り組める運動から始めてみましょう。

  • 通勤時に1駅分歩く
  • 階段を使う
  • 1日30分散歩をする
  • スクワット(筋トレ)を行う

特に筋トレは男性らしい身体を取り戻すためにもおすすめです。スクワットは全身運動のため効率よくトレーニングができます。

睡眠の質を高める

睡眠にはノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い睡眠)があり、ノンレム睡眠がしっかり確保されることで成長ホルモンの分泌が促進されます。その結果、ホルモンバランスを整えることに繋がるのです。睡眠の質を高めるためには以下のような工夫をしましょう。

  • 毎日同じ時間に起床・就寝する
  • 寝る前にスマホやパソコンを使わない
  • 自分に合った枕を使う

感動できる体験をする

心が揺れ動く体験はホルモンバランスを整えるために重要です。人は感動するとドーパミンと呼ばれるホルモンが分泌されます。ドーパミンは男性ホルモンの分泌を促進するため、ホルモンバランスを整えることに繋がるのです。

  • 新しいことに挑戦して達成感を得る
  • 旅行をする
  • 映画を見る
  • スポーツ観戦で興奮する

これらの体験は心が揺れ動くだけでなく、ストレス解消にも繋がります。

サプリメントの摂取

バランスの良い食事を続けられないという方は、サプリメントを取り入れるのもよいでしょう。ビタミンやミネラルをサプリメントで摂取することで、男性ホルモンのバランスを整えることに繋がります。

ストレス発散

ストレスは男性ホルモンの分泌量を減らすといわれています。ストレス社会といわれる現代ではストレスをゼロにすることは難しいですが、自分なりに発散する方法を見つけることは可能です。

買い物をする、美味しいものを食べる、趣味に没頭するなど、好きなことをしてストレスを発散するようにしましょう。

ホルモン補充療法

男性ホルモンは年齢とともに分泌量が減少しますが、クリニックでは男性ホルモンを補う治療を受けることができます。ホルモン補充療法によって若かった頃のような活力のある姿に近づき、倦怠感や記憶力低下、性欲低下などの男性更年期障害の症状緩和にも役立ちます。

減少してしまった男性ホルモンを自力で完全に戻すことは難しいため、心身の不調がある方は医療の力を借りるのもよいでしょう。

男性ホルモンのバランスを整えるメリットとは

男性ホルモンのバランスを整えることでどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは男性ホルモンの分泌量を増やすことで得られる5つのメリットについてお伝えします。

性欲が上がる

男性ホルモン「テストステロン」は生殖機能と密接に関わっているため、分泌量の減少によって性欲減退やEDなどを引き起こしてしまいます。

テストステロン値を高めることで性欲が上がり精力アップにも繋がるため、テストステロンは性的な不調を改善するために重要なホルモンといえます。

記憶力・集中力を高める

テストステロンの分泌量が減ると記憶力や集中力が低下します。テストステロンには脳内の神経細胞の繋がりを強くする作用があるため、記憶力・集中力・判断力・決断力などの知的機能が向上すると考えられているのです。

男性よりも女性のほうが認知症の方が多いこと、閉経後の女性にテストステロンを投与することで記憶力が向上したことなども踏まえると、テストステロンには記憶力・集中力を高める効果が期待できます。

やる気が出る

テストステロンには「ミトコンドリア」の健康を維持する効果も期待できます。ミトコンドリアは身体のエネルギーを生み出す細胞小器官で、イキイキと活動するために重要な役割を担っています。

また、不安な気持ちや怒りなどのネガティブな感情を落ち着かせる働きもあるため、前向きな気持ちに切り替えることができるのです。さらに、テストステロンには「ドーパミン」の産生を促進する作用もあり、多幸感ややる気を引き出すことができます。

男性らしい体をキープできる

テストステロンには男性らしい身体を維持する働きがあります。男性特有の骨格や筋肉はテストステロンによって作られているのです。

生活習慣病を予防できる

テストステロンには「一酸化窒素」の産生を促す働きがあります。一酸化窒素は内臓や血管にコレステロールなどの不純物が貯まるのを防ぐ作用があり、内臓脂肪の燃焼や血管の病気の予防にも繋がります。

そのため、テストステロン値が高い方は生活習慣病のリスクが低いといわれています。

男性ホルモンが減少する3つの理由

男性にとって欠かせないホルモン「テストステロン」は、なぜ減少してしまうのでしょうか。テストステロンが減少する3つの原因についてお伝えします。

加齢

テストステロンは年齢を重ねることで分泌量が減少してしまいます。20〜30歳頃が分泌量のピークですが、その後は徐々に減ってしまうのです。20〜30歳といえば仕事もバリバリこなし、飲みに行ったり趣味に没頭したりと、人生の中でも活力に溢れている時期といえるでしょう。

これはテストステロンの働きも関係しています。しかし、その後はテストステロンの分泌量が減ってしまうため、仕事のモチベーションが下がり、若い頃のように飲み歩くのが億劫になったり、性欲が減ったりと、さまざまな不調を感じることが多くなります。

ストレス

ストレスもテストステロンの分泌量減少に関係しています。人はストレスを感じると、体内で抗ストレスホルモン「コルチゾール」が分泌され、ストレスから身を守ります。

しかし、コルチゾールの分泌量が過剰になると、製造元の副腎が疲弊してしまうのです。副腎ではテストステロンの元となる「DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)」も製造されますが、過度なストレスによってDHEAが製造できなくなり、テストステロンの分泌量減少に繋がってしまいます。

生活習慣

食生活の乱れや睡眠不足などは心身のストレスとなり、テストステロンの分泌量減少に繋がります。規則正しい食生活・質の高い睡眠・適度な運動を心がけ、ストレスを感じにくい生活に近づけましょう。

ホルモンバランスの乱れが男性更年期障害に繋がることも

男性ホルモンの分泌量が減少しホルモンバランスが乱れることで、男性更年期障害を引き起こすことがあります。男性更年期障害とは、男性の「心」「身体」「性」に対しさまざまな影響を与えてしまう病気で、誰にでも起こる可能性があります。

「なんとなくだるい」「やる気が出ない」「性欲が減った」などの不調を感じている方は男性更年期障害の可能性があるため、早めに男性更年期障害専門のクリニックで相談してください。

カウンセリング予約はこちら

男性更年期障害とは

男性更年期障害はテストステロンの分泌量減少によって起こる病気です。女性の更年期障害と異なり、始まりや終わりのサインがないこと、自然には治らない可能性があること、理解されにくいといった特徴があります。男性更年期障害の症状や原因についてお伝えしますので、当てはまる症状がないかチェックしていきましょう。

症状

身体的な症状

  • 筋力低下
  • メタボリックシンドローム
  • ホットフラッシュ(ほてり・発汗)
  • 不眠
  • 疲労感
  • など

精神的な症状

  • やる気が出ない
  • 集中力の低下
  • イライラ
  • うつ
  • 不安
  • など

性的な症状

  • 性欲減退
  • ED
  • など

男性更年期障害の特徴は「身体的」「精神的」「性的」な3つの症状が現れることです。男性らしい体つきは失われ、やる気が出ない、だるいといった症状に悩まされます。

また、性欲がなくなり男性としての自信を失う方も多いです。男性更年期障害はあらゆる側面から男性の生活に悪影響を及ぼします。

原因とメカニズム

男性更年期障害はテストステロンの分泌量低下によって起こります。テストステロンには、男性らしい身体を作る・前向きな気持ちにする・性欲を高めるといった作用があるため、分泌量が減ることでこれらの働きが弱まってしまいます。

その結果、男性更年期障害を発症してしまうのです。テストステロンは加齢やストレスによって減少するため、男性であれば誰にでも起こる病気といえます。

男性更年期障害は専門外来で治療を受けましょう

男性更年期障害は男性であれば誰でも発症する可能性がありますが、実際には女性の更年期障害ほど認知されているわけではなく、なんとなく不調を感じても病院を受診しない方がほとんどです。

しかし、男性の更年期障害には終わりがなく、治療をしなければ治らない可能性もあるため、毎日を元気に過ごすためにも医師に相談することをおすすめしております。

相談するのは恥ずかしいという方も多いですが、専門外来であれば男性更年期障害に精通した医師が在籍しているため、安心して相談ができるでしょう。また、女性患者のいないクリニックを選べば通院のハードルも下がります。

Dクリニックは男性更年期障害専門外来をご用意しており、院内には男性患者様しかいらっしゃらないため、安心して通院・ご相談いただけます。さまざまな更年期症状にお悩みの男性を治療してきた実績もございますので、まずはお気軽にご相談ください。

カウンセリング予約はこちら

Dクリニックの男性更年期障害治療について

当院の男性更年期障害の治療について詳しくお伝えいたします。

男性更年期障害を総合的に診断する「男性力ドック」

<検査内容>
体組成計:身長・体重・体脂肪率・筋肉量・体水分量・BMI・腹囲・胸囲・首周り等
握力測定:筋力や運動機能を示すバロメーターとして測定
血液検査:男性ホルモン(テストステロン)を中心とした血液検査
超音波骨密度検査:かかとの骨による骨密度判定
PWV検査:血管年齢、動脈硬化度の検査
2D:4D検査:両掌のコピーを撮り、男性ホルモンとの関係性を診る

当院ではまず「男性力ドック」を受けていただきます。男性力ドックは「身体的」「精神的」「性的」な側面から数値化し、男性更年期障害を総合的に判断・評価する当院独自の検査です。

患者様のお身体の状態をしっかりと把握することで男性更年期障害の原因を突き止め、お一人おひとりに合わせた治療をご提案することができます。

テストステロン補充療法

男性ホルモンのバランスが乱れている方には、テストステロンを直接補う「テストステロン補充療法」をご用意しております。テストステロンを注射や塗り薬で補うことで、男性更年期障害の症状を緩和させる働きが期待できます。

当院のテストステロン補充療法では「エナルモン注射(エナルモンデポー)」と「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」をご用意しております。

<エナルモン注射(エナルモンデポー)>

テストステロンを筋肉注射によって体内に取り込むのが「エナルモン注射(エナルモンデポー)」です。3〜4週間に1回の施術を繰り返し受けていただきます。副作用が比較的少なく、日本でも多くの患者様に選ばれている治療です。

<テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)>

「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」は塗り薬によってテストステロンを補います。手軽に使用でき、注射よりも緩やかに作用するのが特徴です。

服薬療法

軽度〜中度の男性更年期障害の方には、内服薬や漢方薬を処方する服薬療法が選択されます。当院で使用する内服薬・漢方薬は下記の4種類です。症状に合わせて適した薬を処方いたします。

  • マイスリー:寝つきを良くする
  • 補中益気湯エキス(ほちゅうえっきとう):疲れやすい体質を改善する
  • クロミッド:テストステロンの分泌を促進する
  • ノベルジン:亜鉛不足を解消する

ED治療

男性更年期障害の症状の一つにEDがありますが、当院では3つの治療方法をご用意しております。症状やご希望に合わせて治療方法を選択いただけるため、性行為の自信を取り戻したい方はお気軽にご相談ください。

<ED治療機器(レノーヴァ)>

レノーヴァは陰茎に衝撃波を照射するED治療です。衝撃波を照射することで陰茎内には新しい血管が作られます。新しい血管に血液が流れ込むことで血流が良くなり、EDの改善に繋がるのです。

<ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)>

ED治療薬は性行為前に服用する薬です。勃起の維持をサポートする目的で使用されます。陰茎の硬さや効果が続く時間は薬の種類によって異なるため、ご希望に合わせて処方させていただきます。

<エレマックス>

Eremax(エレマックス)はタダラフィルとトンカットアリを組み合わせた、当院独自開発のED治療薬です。「血管内皮機能の改善」と「男性ホルモンの増加」を目的としており、男性更年期障害の身体的・精神的・性的症状の緩和にも働きかけます。

ED治療薬のように毎回性行為前に薬を服用するのではなく、いつでも勃起できる状態にしたい方におすすめの薬です。

Dクリニックでは男性ホルモンのバランスを整える治療をご用意しております

男性ホルモンのバランスが崩れると、身体的・精神的・性的にさまざまな影響が現れます。当院では男性ホルモンのバランスを整える治療をご用意し、男性が毎日をイキイキと過ごせるようサポートさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。

終わりの見えない男性更年期障害に関しても二人三脚で治療を行い、若かった頃のような元気な姿に近づけるようお手伝いさせていただきます。

カウンセリング予約はこちら