旦那がキレるのは男性更年期障害が原因?対処法はある?

このコラムのポイント

  • 旦那がキレやすくなった原因は男性更年期障害かも

  • 男性更年期障害への対処法は食生活や運動習慣、睡眠時間、専門クリニックでの治療が重要

  • 専門的な治療方法はテストステロン補充療法、服薬療法、レノーヴァなどの特別な治療

「最近旦那がすぐキレるようになった」

このようなお悩みを持つ女性は意外と多いです。以前は優しく穏やかだった旦那様が、急に怒りっぽくなったのは一体なぜなのでしょうか。この記事では、男性が加齢とともにキレやすくなる原因とその対処法についてお伝えします。

旦那がすぐキレるのは男性更年期障害が原因かも

もともと穏やかだった旦那様が最近怒りっぽいと感じるのは「男性更年期障害」が原因かもしれません。更年期障害=女性の病気とイメージされる方が多いですが、実は男性にも起こる一般的な病気です。旦那様が年齢とともにキレやすく攻撃的になった場合は、男性更年期障害を疑ってみてもよいでしょう。

男性の更年期障害とは

そもそも男性の更年期障害とはどのような病気なのでしょうか。まずは症状や原因などについて詳しくお伝えします。

症状

男性の更年期障害は、心・身体・性の3つに関する症状が現れます。「やる気が起きない」「なんとなくだるい」「性欲がなくなった」というのは男性更年期障害の特徴的な症状です。周りからは「怠けているだけでは?」と思われがちですが、実は男性更年期障害だったということも多く、周囲の人から理解されにくいのも特徴といえます。

  • イライラしやすくなった
  • 何に対しても無気力になった
  • 情緒不安定になった
  • 物忘れが激しくなった
  • 室内でも汗だくになる
  • 筋肉が減り脂肪が増えた
  • 疲れやすくなった
  • 性欲が減った
  • EDになった

旦那様に上記のような症状が現れた場合は男性更年期障害の可能性が高いでしょう。「怠けている」と一言で片付けず、まずは旦那様の様子を確認し、改善方法を見つけることが重要です。

原因

男性更年期障害は男性ホルモンの分泌量が減少することで起こります。男性ホルモンは年齢とともに少しずつ分泌量が減り、心と身体にさまざまな不調を起こしてしまうのです。特に40代以降で異変を感じる方が多く、放置していてもなかなか回復しません。また、ストレスも男性ホルモン減少の原因といわれています。長期的にストレスが続くことで男性ホルモンを分泌する指令が出なくなってしまうのです。

なお、男性ホルモンには肥満を防ぐ働きがあるため、加齢やストレスで分泌量が減ると内臓脂肪が増加し、肥満や生活習慣病のリスクが高まります。男性ホルモンの減少は男性更年期障害の原因になるだけでなく、男性の心と身体にさまざまな悪影響を及ぼしてしまうのです。

女性の更年期障害との違い

項目 男性 女性
原因 男性ホルモン(テストステロン)の減少 女性ホルモン(エストロゲン)の減少
発症時期 30代〜90代と幅広い 個人差が大きい 40代前半〜50代後半 閉経(平均年齢50歳)の前後5年ずつ(45歳〜55歳くらい)の時期を更年期と呼ぶ
期間 大きなきっかけがなく、始まりと終わりがわかりにくい 5年程度のことがほとんど

男性の更年期障害と女性の更年期障害はどちらもホルモンバランスの乱れで起こりますが、基本的に女性の更年期障害は時間の経過とともに落ち着きます。対して男性の更年期障害は自然には治らないケースが多いのです。

男性ホルモン「テストステロン」の役割

男性ホルモンにはさまざまな種類がありますが、最も分泌量が多く強い影響を持っているのが「テストステロン」です。男性更年期障害にも深い関係のあるテストステロンですが、どのような働きを持っているのでしょうか。テストステロンについて詳しく見ていきましょう。

効果と働き

①性欲を高める/精力をつける

②記憶力/集中力を高める

③やる気が出る/精神を安定させる

④男性らしい体を作る/骨や筋肉の発達を促す

⑤生活習慣病を予防する/健康増進

男性ホルモンには上記のような効果や働きがあります。男性が生活する上で重要な役割を担っており、男性にとってなくてはならないホルモンです。

少ないとどうなる?

テストステロンの分泌量が減少することで、男性の身体にはさまざまな変化が起こります。テストステロンが少ないとどうなるのか、具体的な影響について見ていきましょう。

<心>

  • 不安になりやすくなる
  • 集中力や記憶力が低下する
  • やる気が出ない
  • 気分が落ち込みやすい

<身体>

  • 筋肉量が減る
  • 太りやすくなる
  • 疲れやすくなる
  • 関節痛が生じる
  • 頻尿になる
  • ぐっすりと眠れない

<性>

  • 性欲が減る
  • 朝立ちが減る
  • ED(満足な勃起が得られない)

<自律神経トラブル>

  • めまい
  • のぼせる
  • 汗をかきやすい
  • 耳鳴り
  • 手足の冷え
  • 動悸
  • 息切れ

分泌量のピークは20〜30歳

テストステロンは20〜30歳が分泌のピークといわれています。しかし、その後は年齢とともに徐々に分泌量が減っていきます。若い頃は仕事をバリバリこなし、仕事の後は飲みに行ったり休日は趣味を楽しんだりと、活力に溢れている方が多いですが、これはテストステロンの影響が大きいといえます。

テストステロンはスロレスでも減少するといわれていますが、これはストレスが溜まることでCRF(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)が生成され、テストステロンを作らないように働きかけるためです。

過度なストレスは身体にとって「生命の危険」と捉えられるため、子孫を残すために重要なテストステロンの分泌を後回しにしてしまいます。テストステロンはリラックスしていないと分泌されないホルモンなのです。

男性更年期障害との関係

テストステロンの分泌量が減少することで、精神的・身体的・性的にもさまざまな影響を与えます。やる気が出ない、疲れやすい、性欲が減ったという症状は男性更年期障害の典型的な症状です。

男性更年期障害はLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)とも呼ばれており、最近非常に注目されていますが、まだまだ認知度はそれほど高くありません。そのため、不調を感じる男性は多くても、なかなか治療に辿り着けないといったケースは多いのです。

テストステロンの分泌量低下は男性更年期障害の原因となるため、なんらかの不調を感じたら一度専門クリニックを受診することをおすすめします。

キレる旦那に対して今すぐできる対処法

キレる旦那をどうにかしたいと悩んでいる女性は、まずは日常生活でできる3つの改善方法を試してみましょう。それでも改善しない場合は、男性更年期セルフチェックを行い、専門クリニックの受診を薦めるようにしてください。

食生活の見直し

偏った食生活や栄養不足はテストステロンの分泌量を減少させてしまいます。栄養バランスの整った食事をとることで、男性更年期障害の症状を緩和する効果が期待できるのです。特に下記の食材を積極的に取り入れ、毎日の食生活を見直してみましょう。

  • コレステロール:肉・魚・卵
  • DHEA:山芋・里芋
  • 亜鉛:牡蠣・豚レバー
  • ビタミンD:きのこ類
  • ビタミンK:納豆・緑黄色野菜・海藻

運動を薦める

運動をすることで筋肉が刺激され、テストステロンが分泌されます。有酸素運動(ウォーキングやジョギング)、無酸素運動(筋トレなど)のどちらでも大丈夫なため、旦那様が取り組めそうな運動を見つけ勧めてみるとよいでしょう。

旦那様が急に運動を勧められて不信に思う場合は、ダイエットのため、健康のためと伝え、奥様も一緒に運動を始めるのもおすすめです。テストステロンは社会性と深く関わっているため、他者と関わりを持てるチームスポーツにチャレンジしてみるのもよいでしょう。

適度な運動は心と身体の健康をサポートするだけでなく、男性更年期障害の改善にも効果が期待できるため、食生活の改善と同時に取り入れてください。

睡眠時間を確保する

旦那様が十分な睡眠を取れていない場合は、睡眠時間をしっかりと確保できるよう工夫しましょう。家族みんなで早く寝る、食事やお風呂の時間を早める、朝型の生活にチェンジして夜は早くベッドに行く習慣をつけるなど、できることから始めてください。

慢性的な睡眠不足はテストステロンの分泌量を低下させてしまいます。また、男性更年期障害の症状に不眠や睡眠障害があるため、寝つきが悪い・夜中にたびたび目が覚めるといった症状がある場合は、医師に相談してみるのもおすすめです。

クリニックを受診してもらう

セルフチェックで男性更年期障害の可能性があると診断されたら、早めに専門クリニックを受診しましょう。男性更年期障害は女性の更年期障害と違い、放っておいてもなかなか治りません。

早めに治療をすることで毎日の生活の質(QOL)を上げることができるため、まずはお気軽に当院の男性更年期外来にご相談ください。

男性更年期障害は周囲の理解と専門病院への相談が重要

旦那様のキレやすさは男性更年期障害が原因かもしれません。しかし、男性の更年期障害は女性の更年期障害と違ってあまり認知されておらず、すぐキレることに対しても「性格が変わった」「もう治らない」と諦めてしまうことが多いですが、ホルモンバランスの乱れでキレやすくなっているだけで、本来の旦那様の性格とは違います。

旦那様がキレやすくなったら男性更年期障害を疑い、専門の病院で相談した上で適切な治療を受けるようにしましょう。そうすることで以前のような穏やかで優しい旦那様に戻ってくれるはずです。

Dクリニックの男性更年期外来とは

当院の男性更年期外来についてお伝えします。

男性専門クリニックのため通いやすい

当院は男性患者様しかご来院いただけない、男性専門のクリニックです。院内には女性患者様がいらっしゃらないため、周囲の目を気にせず通院いただけます。

女性には見られたくない、恥ずかしいといった気持ちを汲み取り、男性だけに特化しているのは当院ならではの特徴です。また、当院は駅からすぐの立地にクリニックを構えているため、通院のしやすさも魅力の一つといえます。

男性の悩みに精通した医師が在籍

当院には辻村晃医師(順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科 教授)をはじめ、男性特有のお悩みに精通した医師が多数在籍しております。男性更年期障害の知見を深めた医師が検査や診察を行うため、お一人おひとりに適した治療のご提案が可能です。多様な検査と専門医による診察は当院の男性更年期外来の特徴といえるでしょう。

男性看護師による無料の電話相談をご用意

男性更年期障害の症状はなかなか人には話しづらいものです。特に女性には言いにくいことも多いでしょう。当院には男性更年期障害の治療をサポートする男性看護師が在籍しており、無料の電話相談を受け付けております。治療内容や費用など気になることをお気軽にお問合せいただけますので、治療を受けるか迷っている方はぜひご活用ください。

男性看護師による無料電話相談

Dクリニックの男性更年期障害の治療について

当院の男性更年期障害の治療について詳しくお伝えします。

「男性力ドック」で男性更年期障害を総合的に診断

<検査内容>

  • 体組成計:身長・体重・体脂肪率・筋肉量・体水分量・BMI・腹囲・胸囲・首周り等
  • 握力測定:筋力や運動機能を示すバロメーターとして測定
  • 血液検査:男性ホルモン(テストステロン)を中心とした血液検査
  • 超音波骨密度検査:かかとの骨による骨密度判定
  • PWV検査:血管年齢、動脈硬化度の検査
  • 2D:4D検査:両掌のコピーを撮り、男性ホルモンとの関係性を診る

当院ではまず「男性力ドック」をお受けいただきます。男性力ドックとは、男性更年期障害を「身体的」「精神的」「性的」側面から数値化し、総合的に判断・評価する当院独自の検査方法です。

男性力ドックを受けることで不調の原因を突き止め、お一人おひとりにあった治療をご提案いたします。

【治療方法①】テストステロン補充療法

「テストステロン補充療法」とは、加齢やストレスによって減少したテストステロンを注射や塗り薬で補う治療方法です。男性更年期障害やED(勃起不全)の治療にも用いられます。体内のテストステロン量が増えることでさまざまな不調が軽快し、若かった頃のようなエネルギッシュな状態に近づけるでしょう。

当院では「エナルモン注射(エナルモンデポー)」と「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」をご用意しており、患者様の症状やご希望に合わせて治療方法を選択いたします。

<エナルモン注射(エナルモンデポー)>

エナルモン注射(エナルモンデポー)は副作用が比較的少なく、日本でも多くの患者様に選ばれています。3~4週間に1回の筋肉注射を繰り返し受けていただきます。

<テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)>

テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)は、手軽に行えるテストステロン補充療法です。注射と比較するとゆるやかに作用します。

【治療方法②】服薬療法

男性更年期障害の症状に合わせて内服薬や漢方薬を処方するのが服薬療法です。軽度〜中度の男性更年期障害の方に使用されることが多く、重度の場合はテストステロン補充療法(注射)が選択されます。

  • マイスリー:寝つきを良くする
  • 補中益気湯エキス(ほちゅうえっきとう):疲れやすい体質を改善する
  • クロミッド:テストステロンの分泌を促進する
  • ノベルジン:亜鉛不足を解消する

当院では4種類の内服薬・漢方薬を用いて男性更年期障害の治療を行っております。

【治療方法③】ED治療

男性更年期障害の症状である「ED」に対して、当院では2つの治療方法をご用意しております。患者様のお悩みやご希望に合わせて治療方法を選択いたしますので、満足いく性行為ができないとお悩みの方は一度ご相談ください。

<ED治療機器(レノーヴァ)>

レノーヴァは衝撃波を照射することで陰茎の血管を新生する治療です。新しい血管に血液が流れることで、血流が良くなりEDを改善する効果が期待できます。

<ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)>

性行為前に服用し勃起を持続させるのがED治療薬です。薬によって効果が続く時間や硬さなどに違いがあるため、患者様のご希望に合わせて処方いたします。

男性の更年期障害はDクリニックまでご相談ください

旦那様がキレるようになったのは男性更年期障害が原因かもしれません。他にも疲れやすい、やる気が出ない、性欲がなくなったといった症状がある場合は、男性更年期障害の可能性が高いでしょう。

男性更年期障害はQOL(生活の質)にも大きな影響を与えます。しかし、適切な治療を受けることで症状を緩和させることが可能なため、毎日をイキイキと元気に、穏やかに過ごすためにも、まずは一度当院までご相談ください。