男性更年期障害でもアルコールは飲める?飲酒と男性更年期障害の関係について

このコラムのポイント

  • 男性更年期障害でも適量の飲酒はOKだが、過度な飲酒は症状悪化の原因となるため注意が必要。

  • 男性更年期障害は精神的・身体的・性的症状を引き起こし、テストステロン低下が主因。早期診断と適切な治療が重要。

  • Dクリニックでは男性力ドックによる詳細な検査と、テストステロン補充療法やED治療など、個別に最適な治療法を提供している。

「男性更年期障害でもアルコールは飲める?」このように悩んでいる男性は多いです。この記事では、男性更年期障害の方に向けて、アルコールとの正しい付き合い方についてお伝えいたします。不安を感じながらお酒を飲むのではなく、正しい知識をつけて安心してお酒を飲みましょう。

男性更年期障害(LOH症候群)でもアルコールは飲める?

みなさんが知りたい「男性更年期障害でもアルコールは飲める?」ということについて詳しく解説いたします。

結論として「適量ならOK」

結論として男性更年期障害を発症していても、アルコールは「適量」であれば問題ありません。適度な飲酒はストレス解消に繋がったりリラックス効果があったりと、さまざまなメリットが得られます。

飲み過ぎは症状の悪化に繋がる

適度な飲酒であれば男性更年期障害の方でも問題ありませんが、飲み過ぎは症状の悪化に繋がるため注意が必要です。男性更年期障害は男性ホルモン「テストステロン」の分泌量低下によって起こりますが、過度な飲酒はテストステロンが作られる精巣の働きを低下させるため、男性更年期障害の症状悪化に繋がります。

アルコールを摂取するときの5つのポイント

「適度な飲酒はOK」といわれても、具体的にどのようにお酒を飲めば良いのでしょうか。ここでは、男性更年期障害の方がお酒を飲むときの5つのポイントについてお伝えいたします。

①ビールだけ飲むのは要注意

ビールの原料となるホップには、ナリンゲニンという物質が含まれています。ナリンゲニンは女性ホルモンと似た作用を持っているため、ビールを飲み過ぎると男性ホルモン値の低下を招く可能性があるのです。最初の1杯程度であれば問題ありませんが、飲み会中ずっとビールというのはおすすめできません。

②若い頃のような量は飲まない

アルコールの分解機能は年々衰えていきます。一般的に20〜30代がピークといわれており、それ以降は肝機能が低下しアルコール分解のスピードが遅くなってしまうのです。昔は飲めた量でも今飲むと二日酔いしてしまうといった体の変化を感じる方も多いでしょう。若い頃と同じような量を飲み続けると、健康にも悪影響を及ぼしテストステロン分泌量の減少にも繋がるため、適量を心がけるようにしましょう。

③休肝日を作る

適度な飲酒量を守っていても、毎日飲酒を続けるのは肝臓にとって大きなダメージとなります。胃や腸の粘膜が荒れる原因にもなるため、2〜3日に一度の休肝日を設けるようにしてください。休肝日を作ることで健康維持だけでなく、テストステロン低下を食い止めることにも繋がります。

④空腹時には飲まない

空腹状態で飲酒をするとアルコールが吸収されやすくなり、血中のアルコール濃度が急激に上昇します。血中のアルコール濃度が急激に上昇することで判断力が鈍り、飲み過ぎを招いてしまうのです。飲み過ぎは身体に悪影響を与えるだけでなく、テストステロンの分泌にも影響するため、お酒を飲むときは必ず何か食べるようにしましょう。アルコールの吸収ペースを緩やかにするためには、たんぱく質や脂質を含むナッツ類・枝豆・豆腐などを一緒に食べるのがおすすめです。肝臓機能を助けるタウリンが含まれた、イカ・タコ・貝類を同時に摂取するのもよいでしょう。

⑤寝酒はNG


飲酒することで寝つきが良くなるように思いますが、実は覚醒作用によって睡眠の質は悪くなるのです。睡眠中にはテストステロンの分泌量が増加しますが、睡眠の質が下がることで分泌量減少に繋がる可能性があります。寝つきを良くするために寝酒が習慣になっている方もいるかもしれませんが、他の方法を考えるようにしましょう。

  • アロマの香りでリラックスする
  • 自分に合った枕を使う
  • 就寝の2時間前までに入浴を済ませる
  • カフェインの入った飲み物は寝る前に飲まない
  • スマホやPCは寝る前に使わない

質の高い睡眠をとるために、上記のような方法を試してみましょう。

適度な飲酒量の目安

お酒の種類(アルコール度数) 飲酒量の目安
ビール(5%) 500ml(ロング缶1本or中瓶1本)
酎ハイ(7%) 350mL(1缶)
日本酒(15%) 180ml(1合)
ウイスキー・ブランデー(43%) 60ml(ダブル1杯)
焼酎(25%) 100ml(グラス1/2杯)
ワイン(12%) 120ml(1杯)

「適度な飲酒量」がどの程度の飲酒量なのか確認し、飲み会や晩酌での飲酒量の目安にしてください。

飲み過ぎが男性更年期障害に繋がる理由

お酒を飲み過ぎるとなぜ男性更年期障害に繋がるのでしょうか。ここでは2つの原因について解説します。

過度な飲酒によってテストステロンの分泌量が減少する

適度な飲酒はテストステロン値を上げる作用があります。しかし、大量に飲酒することでテストステロンの分泌量が減少してしまうのです。
特にビールには女性ホルモンと似た働きをする物質が含まれているため、ビールばかり飲んでいるとテストステロンの分泌が阻害され男性更年期障害を引き起こす可能性があります。毎晩ビールのロング缶を3本以上飲んでいる方は特に注意が必要です。
ビールは最初の1杯にとどめ、それ以降は抗酸化成分が含まれる赤ワインなどを飲むと良いでしょう。赤ワインにはテストステロンが生成される精巣を保護する働きがあります。

長期にわたる大量飲酒は精巣にダメージを与える

長期にわたり大量の飲酒をしていると、テストステロンの分泌量が減少してしまいます。お酒に含まれるエタノールは、テストステロンを作る精巣にダメージを与えるのです。そのため、ビールに限らずアルコールを含む飲料を大量に飲み続けると、テストステロン値が下がり男性更年期障害を引き起こしてしまいます。

男性更年期障害とは

男性更年期障害とアルコールの関係についてお伝えしましたが、そもそも男性更年期障害はどのような病気なのでしょうか。ここでは男性更年期障害の症状や原因についてお伝えします。

「精神的」「身体的」「性的」な症状が現れる

精神的な症状

  • やる気が出ない
  • 集中力の低下
  • イライラ
  • うつ
  • 不安

身体的な症状

  • 疲労感
  • 筋力低下
  • メタボリックシンドローム
  • ホットフラッシュ(発汗・ほてり)
  • 不眠

性的な症状

  • ED
  • 性欲減退

男性更年期障害の特徴は「精神的」「身体的」「性的」な症状が現れることです。やる気が出ない、集中力や記憶力の低下などは仕事にも影響を与えるため、重症の方は退職を検討されることもあります。
また、身体的な変化では男性らしい筋肉質な体型が崩れ、なんとなくだるいといった状態が続き、性機能の低下を感じる方もいらっしゃいます。満足いく性行為ができずに自信を失う方も多いです。
男性更年期障害はあらゆる側面から男性の生活に影響を与えてしまいます。

原因は加齢・ストレス・生活習慣


男性更年期障害はテストステロンの分泌量低下によって起こります。テストステロンは加齢やストレス、生活習慣が原因で低下するといわれており、20〜30歳のピーク以降は徐々に減少していくのです。
テストステロンが減少することで心・身体・性に関するさまざまなトラブルが生じ、QOL(生活の質)の低下にも繋がります。特に年齢を重ねた男性やストレスが多い環境にいる男性は注意が必要です。

男性更年期障害はアルコールと上手に付き合うことが重要

男性更年期障害でもお酒を飲むことは可能です。しかし、飲み過ぎは症状の悪化に繋がるため、上手に付き合っていくことが大切になります。過度な飲酒をしない、休肝日を作る、ビールばかり飲まないなど、自分なりにルールを決めてみましょう。適度な飲酒はかえって男性ホルモンの分泌量を高める効果もあるため、飲みすぎない程度の飲酒でメリハリのある生活を送ってください。

Dクリニックの男性更年期障害治療とは

当院ではテストステロン低下による男性更年期障害の専門外来をご用意しております。当院で行う男性更年期障害の治療についてお伝えしますので、心身の不調にお悩みの方は参考にしてください。

男性力ドック

<検査内容>
体組成計:身長・体重・体脂肪率・筋肉量・体水分量・BMI・腹囲・胸囲・首周り等
握力測定:筋力や運動機能を示すバロメーターとして測定
血液検査:男性ホルモン(テストステロン)を中心とした血液検査
超音波骨密度検査:かかとの骨による骨密度判定
PWV検査:血管年齢、動脈硬化度の検査
2D:4D検査:両掌のコピーを撮り、男性ホルモンとの関係性を診る

「男性力ドック」は当院独自の検査方法で、男性更年期障害かどうかを判定いたします。男性更年期障害を「精神的」「身体的」「性的」な側面から数値化し、原因や適切な対処法を導くのです。男性更年期障害の治療を受ける上で大変重要な検査になるため、当院では必ず受けていただきます。

テストステロン補充療法

「テストステロン補充療法」とは、減少したテストステロンを注射や塗り薬によって直接補う治療方法です。体内のテストステロン量を増やすことで、若々しくイキイキとした状態に近づけます。ED(勃起不全)の治療にも用いられますが、男性更年期障害の場合は重度の方に使用されることが多いです。
当院では「エナルモン注射(エナルモンデポー)」と「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」の2つの治療方法をご用意しております。

<エナルモン注射(エナルモンデポー)>


「エナルモン注射(エナルモンデポー)」はテストステロンを筋肉注射によって補う治療方法です。基本的には3〜4週間に一度治療を受けていただきます。副作用は比較的少なく、多くの患者様に選ばれている治療です。

<テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)>


「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」は塗り薬によるテストステロン補充療法です。注射よりも手軽に使用でき、緩やかに効果を発揮します。

服薬療法(内服薬・漢方薬)


当院では男性更年期障害の軽度〜中度の方には内服薬や漢方薬を用いて治療を行います。薬の効果はそれぞれ異なるため、患者様の症状に合わせて処方いたします。

  • マイスリー:寝つきを改善する
  • クロミッド:テストステロンの分泌を促進する
  • ノベルジン:亜鉛不足を解消する
  • 補中益気湯エキス(ほちゅうえっきとう):疲れやすい体質を改善する

ED治療

男性更年期障害の性的な症状の中にEDが挙げられます。当院ではEDに対して3つの治療方法をご用意しておりますので、満足いく性行為ができないとお悩みの方や、性行為に自信をなくしてしまった方はお気軽にご相談ください。

<ED治療機器(レノーヴァ)>


衝撃波によってEDを治療するのがレノーヴァです。レノーヴァは陰茎に衝撃波を照射し、血管を新生することで血流を良くします。その結果EDの改善に繋がるのです。

<ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)>


ED治療薬は性行為の前に服用することで勃起をサポートします。勃起の持続時間や硬さは薬によって効果が異なるため、患者様のご希望に合わせて処方いたします。

<エレマックス>

Eremax(エレマックス)は当院オリジナルのED治療薬です。主成分はタダラフィルとトンカットアリで「血管内皮機能の改善」と「男性ホルモンの増加」をサポートします。男性更年期障害の精神的・身体的・性的な症状に働きかけるため、ED以外のお悩みにも効果が期待できます。性行為前に薬を服用することに抵抗がある方や、いつでも勃起できる状態になりたい方におすすめです。

男性更年期障害によるさまざまな不調にお悩みの方はDクリニックまでご相談ください

男性更年期障害でも適量であればアルコールの摂取は可能です。しかし、飲み過ぎは男性更年期障害の症状を悪化させる可能性があるため注意しましょう。また、男性更年期障害の原因であるテストステロンの分泌量低下は自力ではなかなか改善ができません。心身の不調を感じている方は、早めに当院の男性更年期専門外来までご相談ください。男性更年期障害を専門に治療してきた医師が患者様のお悩みや症状に寄り添い、お一人おひとりに適した治療方法をご提案いたします。男性更年期障害は自然治癒しないこともあるため、毎日をイキイキと過ごすためにも早めの対策が重要です。