男性更年期障害の3つの乗り越え方〜症状・原因・対策について〜
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このコラムのポイント
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男性更年期障害は、テストステロン減少により精神的・身体的・性的症状を引き起こし、40代以降の男性の生活に大きな影響を与える可能性がある。
対策として、たんぱく質や亜鉛を含む食事、適度な運動(特に筋トレ)、十分な睡眠、ストレス解消が重要。これらの生活習慣改善で一定の効果が期待できる。
症状が改善しない場合は、Dクリニックなどの専門医療機関でテストステロン補充療法やED治療など、個別に適した治療を受けることが推奨される。
男性更年期障害で悩む男性は多いですが、どうやって乗り越えればよいのでしょうか。この記事では、男性更年期障害の乗り越え方について詳しく解説していきます。
こんな症状には要注意!男性更年期障害とは
そもそも男性更年期障害とはどのような病気でしょうか。まずは男性更年期障害の症状や原因について詳しく見ていきましょう。
男性の心・身体・性に影響を与える病気
男性更年期障害を発症すると、男性の心・身体・性にあらゆる影響を及ぼします。年齢とともに「やる気が起きない」「なんとなくだるい」「性欲が減った」と感じるようになるのは、もしかしたら男性更年期障害が原因かもしれません。
男性更年期障害は女性の更年期障害と比べて認知度が低く、周囲からは「怠惰」と誤解されることもあります。そのため人にはなかなか相談しづらく、一人で抱え込む男性が多いのです。男性更年期障害はいつ治るかもわからず、自然には治らないこともあるため、男性の日々の生活に大きな影響を与えます。
主な症状について
精神的な症状
- やる気が出ない
- 集中力の低下
- イライラ
- うつ
- 不安
身体的な症状
- 疲労感
- 筋力低下
- メタボリックシンドローム
- ホットフラッシュ(発汗・ほてり)
- 不眠
性的な症状
- ED
- 性欲減退
男性更年期障害には主に上記のような「精神的」「身体的」「性的」症状が現れます。当てはまる症状がある方は、男性更年期障害を発症している可能性があるため注意が必要です。特に40代や50代の男性は仕事でも責任あるポジションを任されるようになりますが、やる気が出なかったり、集中力や記憶力が低下したりすることで仕事にも支障をきたします。中には退職を考えるほど悩んでしまう方もいるのです。さらに、男性らしい身体つきが崩れ脂肪が多くなり、満足いく性行為ができなくなることで、男性としての自信をなくす方もいらっしゃいます。
男性更年期障害は男性の日常生活にあらゆる影響を与えてしまうのです。
原因は加齢・ストレス・生活習慣によるテストステロンの減少
男性更年期障害は、男性ホルモン「テストステロン」の分泌量が減少することで起こります。テストステロンは前向きな気持ちにする、筋肉質な身体つきにする、性欲を高めるなど、男性にとってなくてはならない働きをします。テストステロンが低下することでこれらの働きが弱まり、ネガティブな気持ちになったり体型が崩れたりとあらゆる影響が出るのです。
テストステロンの分泌量のピークは20〜30歳ですが、それ以降は年齢とともに徐々に減少します。また、ストレスや生活習慣によってもテストステロンの分泌量は減少するため、ストレス過多な環境にいる方や不規則な生活を送っている方は特に注意が必要です。
男性更年期障害の乗り越え方は3つ
男性更年期障害を乗り越える方法は3つあります。テストステロンは加齢・ストレス・生活習慣によって減少しますが、年齢に抗うことは困難です。そのため、基本的にはストレスの発散や生活習慣の改善によって対処していきます。また、クリニックで治療を受けるのも効果的です。
生活習慣を改善する
男性更年期障害が疑われる方は、まずは生活習慣を見直してみましょう。特に影響のある「食事」「運動」「睡眠」は要チェックです。栄養バランスの偏った食事をしている、運動不足、睡眠不足などに当てはまる方は、まずは規則正しい生活を心がけてください。
ストレスを発散する
ストレスが溜まるとテストステロンの分泌量が減少してしまうため、適度にストレスを発散するようにしましょう。ストレス発散は男性更年期障害を予防するだけでなく、心の健康を維持するためにも重要です。
クリニックで相談する
加齢によって減少したテストステロンを元に戻すことは困難です。また、生活習慣の改善やストレス発散で対処できることにも限りがあります。そういった場合には、男性更年期障害専門外来で相談するのもおすすめです。クリニックでは減少したテストステロンを補う方法や、症状に合わせた薬による治療などが用意されています。自分に合った方法を提案してもらえたり、日常生活におけるアドバイスをもらえたりするのも、クリニックで相談するメリットといえるでしょう。
男性更年期障害を乗り越える【食生活】のポイント
男性更年期障害を乗り越えるための「食生活」のポイントについて見ていきましょう。食事は毎日のことなので、少し工夫するだけでも継続すれば大きな変化に繋がります。
「たんぱく質」で男性ホルモンを強化
たんぱく質は男性ホルモンの強化や筋肉の増強に欠かせない栄養素です。肉、魚、卵、大豆、牛乳などを毎日の食事に積極的に取り入れましょう。下記の食材と同時に食べることでテストステロンの増強作用が見込まれます。
<肉・魚・卵・大豆・牛乳と一緒にとると良いもの>
- ネギ
- ニラ
- ニンニク
- にんじん
- 山芋
- アボカド
例えばガーリックソテーやニラたまなどは、男性更年期障害対策に適したメニューといえます。
「亜鉛」で男性ホルモン分泌を促進
亜鉛は男性ホルモンの分泌に欠かせません。亜鉛不足に陥るとテストステロンの血中濃度が下がり、精子数の減少にも繋がります。下記の食材には亜鉛が多く含まれているため、積極的に取り入れるようにしましょう。
- うなぎ
- レバー
- 牡蠣
- 大豆
- ワカメ
男性ホルモンを増強するおすすめレシピ3選
男性ホルモンを増強する簡単レシピを3つご紹介します。
<ガーリックステーキ>
疲労回復の定番といえるニンニクはたんぱく質と同時に食べることが重要です。ニンニクと肉や魚を一緒に食べることで、テストステロンの分泌量増加が見込まれます。また、ニンニクはすりおろすことでエネルギー量増加が期待でき、加熱することでにおいが抑えられるため、ガーリックステーキやニンニクソースで食べるのがおすすめです。
<カツオのたたき>
カツオに含まれる良質なたんぱく質は滋養強壮に効果が期待できるといわれています。他にもカツオにはビタミンB1・B6・B12やミネラル類が含まれており、健康維持に欠かせない食材として有名です。
カツオのたたきにニンニクやネギをたっぷり乗せることで、テストステロン増強効果が見込まれます。カツオのたたきはスーパーで手に入るため、夕食のメニューとして簡単に取り入れられるでしょう。
<アボカド卵納豆>
アボカドとたんぱく質を同時に摂取することで、テストステロンの増強作用が見込まれます。また、納豆のようなネバネバとした食材には男性ホルモンと似たような働きがあるため、相乗効果が期待できるのです。良質なたんぱく質の卵とアボカドを一緒に食べることで、さらに効果倍増のテストステロン増強メニューができます。
バナナはうつ症状の軽減に効果的
男性更年期障害の精神的な症状に「うつ」があります。バナナには幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の材料となる「トリプトファン(アミノ酸)」が含まれるため、うつ症状の軽減に効果が見込まれるのです。また、ストレス緩和作用もあるため、男性更年期障害対策にぴったりの食材といえます。
アルコールは適量ならOK
男性更年期障害の方でも適量であればお酒を飲んでも問題ありません。アルコールはリラックス作用やストレス解消作用があるため、適度に楽しむようにしましょう。過度な飲酒は男性更年期障害の症状を悪化させる可能性があるため、くれぐれも飲み過ぎには注意してください。
男性更年期障害を乗り越える【運動】のポイント
男性更年期障害を乗り越えるためには適度な運動も必要です。ここでは運動のポイントを2つお伝えします。
テストステロン分泌を促すなら筋トレがおすすめ
筋トレにはテストステロンの分泌を促す働きがあります。スクワットや腕立て伏せなど、自宅でもできる簡単な筋トレに取り組んでみましょう。週に3回ほどの筋トレを習慣化するのがおすすめです。筋トレは男性らしい筋肉質な身体に近づけるため、男性更年期障害による筋力低下やメタボの対策にもなります。また、有酸素運動を組み合わせることで脂肪が燃焼され、さらにテストステロン値の向上にも繋がります。
ただし、運動がストレスになるとテストステロンが低下してしまうため、無理せず自分なりのペースで取り組むようにしてください。
スクワットは全身運動+ED対策にもなる
筋トレの中でもスクワットは下半身だけでなく、全身の運動になるためおすすめです。また、スクワットによって骨盤周辺の血流が改善されるため、ED対策にもなります。男性更年期障害の症状にはEDも含まれるため、性交渉に自信を持てなくなった方は積極的にスクワットを取り入れてみましょう。
男性更年期障害を乗り越える【睡眠】のポイント
男性更年期障害を乗り越えるための睡眠のポイントを2つご紹介します。
6〜8時間の睡眠時間をキープ
睡眠不足はテストステロンの分泌量を低下させてしまいます。1日6〜8時間程度の睡眠時間を確保できるよう心がけましょう。特に夜中の1〜3時はテストステロンが作られる時間帯のため、その時間までには眠るようにしてください。
睡眠環境(照明・温度・寝具)を整える
テストステロンの減少を抑えるためには、単に睡眠時間を確保すればいいというわけではありません。睡眠の質を高め、深い睡眠がとれるよう意識することが重要です。部屋を暗くする、部屋を涼しめの温度に設定する、自分に合った枕を使うなど、熟睡できる環境を整えてください。
ストレス解消はテストステロン減少を食い止める
ストレス解消はテストステロンの分泌量減少を食い止める効果が期待できます。ストレス解消における3つのポイントについて見ていきましょう。
リラックスできる時間を確保しましょう
ストレス解消のためには、自分がリラックスできる時間を確保しましょう。趣味を楽しんだり、旅行に行ったり、おいしいものを食べたり、人によってリラックス方法は異なるため、自分に合った方法を見つけてください。
会社の同僚よりも昔からの友人と会うのがおすすめ
テストステロンは社会性のホルモンとも呼ばれています。そのため、ストレス解消には友達と会うのも効果的です。会社の同僚だと仕事の話になる可能性もあるため、できれば仕事と関係ない学生時代の友達に会うのがよいでしょう。
ボランティアで感謝される経験はテストステロン値を高める
評価されたり認められたりすると、テストステロン値が高まりやすいといわれています。そのため、ボランティアなどの感謝される経験はテストステロン向上に繋がるのです。社会との関わりもできるため、空いた時間にボランティアに参加するのもよいでしょう。
クリニックでテストステロン補充療法を受けるのもおすすめ
加齢によるテストステロンの減少を食い止めることは困難です。生活習慣の見直しやストレス解消によってある程度改善はできても、減ってしまったテストステロンを元に戻すことは難しいでしょう。心身の不調がなかなか改善されない、生活習慣の改善には限界があるという方は、クリニックでテストステロン補充療法を受けるのがおすすめです。テストステロン補充療法では男性ホルモンを直接補うことができるため、男性更年期障害の対策として高い効果が期待できます。
Dクリニックの男性更年期障害専門外来について
当院では男性更年期障害の専門外来をご用意しております。当院で行う検査や治療について詳しくお伝えいたしますので、男性更年期障害でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
「男性力ドック」で男性更年期障害を総合的に判断
<検査内容>
体組成計:身長・体重・体脂肪率・筋肉量・体水分量・BMI・腹囲・胸囲・首周り等
握力測定:筋力や運動機能を示すバロメーターとして測定
血液検査:男性ホルモン(テストステロン)を中心とした血液検査
超音波骨密度検査:かかとの骨による骨密度判定
PWV検査:血管年齢、動脈硬化度の検査
2D:4D検査:両掌のコピーを撮り、男性ホルモンとの関係性を診る
男性更年期障害が疑われる方には、当院独自の検査「男性力ドック」をお受けいただきます。男性力ドックは男性更年期障害を「精神的」「身体的」「性的」な側面から数値化する検査で、男性更年期障害の原因を見極め総合的に判断・評価することが可能です。男性力ドックは男性更年期障害の治療を受ける際に重要な役割を果たします。
【治療方法①】テストステロン補充療法
減少したテストステロンを補うのが「テストステロン補充療法」です。男性更年期障害やED治療に用いられ、注射や塗り薬によって体内のテストステロン量を増やします。当院では「エナルモン注射(エナルモンデポー)」と「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」をご用意しております。
<エナルモン注射(エナルモンデポー)>
「エナルモン注射(エナルモンデポー)」は筋肉注射によるテストステロン補充療法です。比較的副作用が少なく、日本でも多くの男性に選ばれています。3〜4週間に一度の頻度で治療を受けていただきます。
<テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)>
「テストステロンクリーム(アンドロフォルテクリーム)」は注射よりも緩やかに効果が現れるテストステロン補充療法です。手軽に使用できるのが魅力といえます。
【治療方法②】服薬療法(内服薬・漢方薬)
男性更年期障害の軽度〜中度の方には、内服薬や漢方薬を処方することがあります。当院では症状に合わせた4種類の薬をご用意しております。
- マイスリー:寝つきを改善
- クロミッド:テストステロンの分泌を促す
- ノベルジン:亜鉛不足の改善
- 補中益気湯エキス(ほちゅうえっきとう):疲れやすい体質の改善
【治療方法③】ED治療
当院では男性更年期障害によるEDに対し、3つの治療方法をご用意しております。患者様のお悩み、ご希望、症状に合わせて治療方法をご提案いたしますので、性行為に自信を持てなくなった方は当院までご相談ください。
<ED治療機器(レノーヴァ)>
レノーヴァは陰茎に衝撃波を照射し血管を新生する治療です。血管が新生されることで血流が良くなり、EDの改善に効果が期待できます。
<ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)>
ED治療薬は勃起の維持をサポートします。性行為前に服用しますが、種類によって硬さや持続期間が異なるため、ご希望に合わせた処方をさせていただきます。
<エレマックス>
Eremax(エレマックス)は当院が開発したED治療薬です。タダラフィルとトンカットアリが主成分となっており「血管内皮機能の改善」と「男性ホルモンの増加」に働きかけます。男性更年期障害の精神的・身体的・性的な症状に働きかけるため、性行為前に服用するED治療薬とは異なる目的で使用されます。いつでも勃起を維持できる状態に近づけたい方におすすめです。
男性更年期障害にお悩みの方はDクリニックまでご相談ください
男性更年期障害の乗り越え方には「生活習慣の改善」「ストレス解消」「クリニックに相談」の3つの方法があります。まずは自分でできる生活習慣の改善やストレス解消に取り組んでみましょう。それでも改善が見られない場合は当院までご相談ください。加齢によるテストステロンの減少を食い止めることは難しく、症状はどんどん悪化する可能性があります。毎日をイキイキと元気に過ごすためにも、早めにクリニックを受診し適切な治療を受けるようにしてください。